新規カードと魔導デッキの展開紹介(LVP3- )

こんにちは、WingTSKです。

今回は、来月2019年11月に発売の「デュエリストパック - レジェンドデュエリスト編6 -」や「LINK VRAINS PACK 3」で登場するカードと、それらを使った【魔導】デッキでの展開を紹介します。


新規カード紹介

今回は「マジシャンズ・ソウルズ」と「神聖魔皇后セレーネ」の2枚を紹介します。

「マジシャンズ・ソウルズ」

「マジシャンズ・ソウルズ」
闇属性 レベル1 【魔法使い族/効果】 ATK/   0 DEF/   0
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札にある場合、デッキからレベル6以上の魔法使い族モンスター1体を墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードを特殊召喚する。
●このカードを墓地へ送る。その後、自分の墓地から「ブラック・マジシャン」または「ブラック・マジシャン・ガール」1体を選んで特殊召喚する。
②:自分の手札・フィールドから魔法・罠カードを2枚まで墓地へ送って発動できる。
墓地へ送った数だけ自分はデッキからドローする。
(出典:YU-GI-OH.jp)

11/9に発売の「デュエリストパック - レジェンドデュエリスト編6 -」に収録されるカードです。
イラストや効果からもわかる通り、【ブラック・マジシャン】デッキの新規カードですが、『レベル6以上の魔法使い族モンスター』や『魔法・罠カード』など、それぞれの効果のコストの指定は割と緩く、高レベルの魔法使い族モンスターを活かす効果を持つカードや、魔法カードの「魔導書」を多く採用することが多い【魔導】デッキでは有用です。

①の効果は、【魔導】デッキでは主に自身を特殊召喚する効果を使用し、「魔導原典 クロウリー」などのリンク召喚へ繋げる素材としての活用が狙えます。
これだけでも十分優秀ですが、コストとしてレベル6以上の魔法使い族モンスターをデッキから墓地へ送るため、キーカードとなる「魔導法士 ジュノン」や「魔導天士 トールモンド」、「魔導鬼士 ディアール」などの高レベル魔法使い族モンスターを墓地へ送ることで、「ネクロの魔導書」などで蘇生する準備もできます。またこの墓地送りは効果ではなくコストですので、「灰流うらら」や「神の通告」のような効果無効・発動無効にも妨害されません。
また、「リンクリボー」のリンク素材としてすぐに墓地へ送れるレベル1のため、いざというときは自身1体だけでも「ネクロの魔導書」の墓地コストと蘇生対象の両方を揃えられます。
注意点を挙げるとすれば、コストがデッキに残っていないと発動自体出来なくなってしまうため、中盤以降では使いづらくなる場合があるところでしょうか。フィールドに出しやすい「幻想の見習い魔導師」のようなカードを採用しておくなど、構築段階で気を配っておくと良さそうです。

②の効果は、手札交換ができ、魔法カードの「魔導書」を多めに採用する【魔導】デッキでは発動できる機会は多いと思います。
手札交換要員として見ると、【魔導】デッキには「ルドラの魔導書」が既にありますが、こちらは魔導書以外も墓地へ送れることや、1枚だけの交換もできる点が異なります。両者を併用してさらなるドロー加速もできます。
墓地送りがコストのため、こちらの効果に「灰流うらら」や「神の通告」のような効果無効・発動無効を食らってしまうと、損失が大きくなりやすいことには注意が必要です。

特に序盤で有用かつ強力な動きを狙いやすいカードのため、ドローできる確率を上げるために複数枚採用したいカードになると考えています。

「神聖魔皇后セレーネ」


「神聖魔皇后セレーネ」
光属性 リンク3 【魔法使い族/リンク/効果】 ATK/1850
魔法使い族モンスターを含むモンスター2体以上
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
お互いのフィールド・墓地の魔法カードの数だけこのカードに魔力カウンターを置く。
②:フィールドに「エンディミオン」カードが存在する限り、相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
③:1ターン1度、自分・相手のメインフェイズに、自分フィールドの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。
自分の手札・墓地から魔法使い族モンスター1体を選び、このカードのリンク先となる自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。
(出典:YU-GI-OH.jp)

こちらは、11/23に発売の「LINK VRAINS PACK 3」に収録されるカードです。
モチーフや効果から、バックストーリーでは【エンディミオン】は【魔導】のモンスターたちが属する"ラメイソン"とはライバルのような関係となっている【エンディミオン】デッキの関連カードです。ですが、OCGでの「神聖魔皇后セレーネ」は、魔法使いデッキであり魔法カードを多用する【魔導】デッキとの相性が良いです。

リンク素材は、『魔法使い族モンスターを含むモンスター2体以上』と非常に緩く、種族をそろえる必要がなくモンスタートークンも使用できるなど、リンク3としてはかなり出しやすい部類だと思います。
【魔導】デッキでは「魔導原典 クロウリー」などの魔法使い族・リンク2モンスターを経由して出すか、羊トークンなどのトークンを使用して出すのが基本になるかと思います。

①の効果は、リンク召喚成功時にお互いのフィールド・墓地の魔法カードの数に応じた魔力カウンターを自身に乗せる効果ですが、魔法カードを多用する【魔導】デッキでは自然に③の効果を使うのに十分な数の魔力カウンターを乗せやすいです。
自分のフィールドや墓地だけでなく、相手の魔法カードもカウントするため、「ゲーテの魔導書」などで墓地の魔法カードが少なくなる場合でも、十分な魔力カウンターを確保しやすいのは助かります。
また、状況次第では膨大な量の魔力カウンターを一気に生成できるので、③の効果と合わせて「マジック・テンペスター」による大ダメージによるフィニッシュも狙うことができます。

②の効果は攻撃対象に選択できなくする効果です。リンク3としては攻撃力がそこまで高くなく、維持して効果を複数回使いたいタイプのモンスターなので助かるといえば助かりますが、この効果のためだけに「エンディミオン」カードを採用するかというと考え物です。
一応相手の「エンディミオン」カードでも適用されるテキストのため、【エンディミオン】などのデッキ相手だと適用されることもあります。
ただ、効果に対しては無防備なため、適用される場合でも過信はできません。

③の効果は、誘発即時効果で魔法使い族を展開・蘇生できます。
コストの魔力カウンター3つは比較的重めですが、自身の効果で大量の魔力カウンターを確保できるため複数回の効果発動も十分狙えます。
守備表示でしか特殊召喚できないため、リンクモンスターの蘇生ができなかったり、自分のターンにアタッカーを特殊召喚してもそのままでは戦闘に参加できないなどの欠点がありますが、相手ターンにも特殊召喚ができるのが非常に特徴的です。
カード・アドバンテージの観点から基本的には墓地からの蘇生が主となると思いますが、手札からも特殊召喚できるため、素引きしてしまった「魔導天士 トールモンド」を問題なく出したり、「魔導教士 システィ」でサーチしたモンスターを相手ターンに出したりすることもできるのは嬉しい限りです。
【魔導】デッキのカードでは、先に挙げた「魔導天士 トールモンド」が特に相性がよく、相手ターンに特殊召喚することで誓約を回避しながら魔導書の回収や全体除去を行い、返しターンでの展開も狙えます。
また「魔導召喚士 テンペル」を経由すれば実質的にデッキの魔法使い族モンスターも呼び出すことができ、さらに攻撃表示で出せばそのターン中に戦闘に参加することもできます。
効果を使用した「魔導召喚士 テンペル」はコストで墓地へ送られるため、次のターン以降に蘇生して再度効果を使用することもできます。

一方で、(魔力カウンターを置くカードの宿命ではありますが)効果が無効化されると置いていた魔力カウンターが取り除かれてしまい、置くタイミングもリンク召喚時のみのため、「エフェクト・ヴェーラー」や「無限泡影」といったカード効果を無効にするカードに弱く、③の効果がリンクマーカーを参照する効果のため「幽鬼うさぎ」で破壊されても無力化され損失も大きいなど、妨害にはかなり弱い印象です。

序盤から使っていきたいモンスターですが、中盤以降の方が墓地に魔法カードが貯まりがちな分、より強く使えるため、複数枚の採用も十分検討できます。

展開ルート紹介


今回は、「魔導天士 トールモンド」「魔導召喚士 テンペル」を採用する、いわゆる"テンペルモンド型"の【魔導】デッキで使えそうな展開を中心に紹介します。

「魔導書士 バテル」+「マジシャンズ・ソウルズ」

1.「魔導書士 バテル」を召喚。効果で「グリモの魔導書」をサーチ。
2.デッキの「魔導天士 トールモンド」を墓地へ送って、「マジシャンズ・ソウルズ」の効果を発動し、特殊召喚。
3.「魔導書士 バテル」+「マジシャンズ・ソウルズ」→「魔導原典 クロウリー
4.「魔導原典 クロウリー」の効果で「セフェルの魔導書」「ルドラの魔導書」「ネクロの魔導書」を選び、
ランダムに1枚手札に加える。(「グリモの魔導書」が手札にあるため実質分岐無し)
5.「グリモの魔導書」「セフェルの魔導書」を発動し、「ルドラの魔導書」「ネクロの魔導書」のもう1枚を手札に揃える。
6.「ネクロの魔導書」で「魔導書士 バテル」を除外し、「マジシャンズ・ソウルズ」を蘇生する。
7.「マジシャンズ・ソウルズ」の効果で「ネクロの魔導書」を墓地へ送り、1枚ドロー。
8.「魔導原典 クロウリー」+「マジシャンズ・ソウルズ」→「神聖魔皇后セレーネ」
9.「神聖魔皇后セレーネ」に魔力カウンターを乗せる。
10.相手メインフェイズに、「神聖魔皇后セレーネ」の効果で「魔導天士 トールモンド」を蘇生(※チェーン1で発動すること!!)
11.「魔導天士 トールモンド」の効果を発動し、墓地の「魔導書」2枚を手札に加える。

このルートでは、手札に確定させられる「魔導書」が3種類となるため、素引きなどで「魔導書」がもう1枚あれば「魔導天士 トールモンド」の全体除去効果を使用できるようになります。

基本的には全体除去をチラつかせる方が有用だと思いますが、素引きの「魔導書」が無く確定していない場合などでは、手順7.を

7'.「ルドラの魔導書」で「ネクロの魔導書」を墓地へ送り、2枚ドロー。

に変更することで、このターン中によりドローでき、「マジシャンズ・ソウルズ」の効果と合わせてさらに妨害札を引き込む可能性を高める事ができます。

「簡易融合」+「マジシャンズ・ソウルズ」+「魔導書」魔法カード

1.デッキの「魔導天士 トールモンド」を墓地へ送って、「マジシャンズ・ソウルズ」の効果を発動し、特殊召喚。
2.「簡易融合」の効果で「エルシャドール・ミドラーシュ」を特殊召喚。
3.「マジシャンズ・ソウルズ」+「エルシャドール・ミドラーシュ」→「魔導原典 クロウリー
4.「魔導原典 クロウリー」の効果で「魔導書士 バテル」「グリモの魔導書」「ネクロの魔導書」を選び、ランダムに1枚手札に加える。
(以下「魔導書士 バテル」が選ばれた場合。「グリモの魔導書」が選ばれた場合はバテルグリモを逆順でサーチ。「ネクロの魔導書」の場合は手順7.まで飛ばす)
5.「魔導書士 バテル」を召喚。効果で「グリモの魔導書」をサーチ。
6.「グリモの魔導書」で「ネクロの魔導書」をサーチ。
7.「ネクロの魔導書」で「エルシャドール・ミドラーシュhttps://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/card_search.action?ope=2&cid=11257」を蘇生。
8.「魔導原典 クロウリー」+「エルシャドール・ミドラーシュ」→「神聖魔皇后セレーネ」
9.「神聖魔皇后セレーネ」に魔力カウンターを乗せる。
10.相手メインフェイズに、「神聖魔皇后セレーネ」の効果で「魔導天士 トールモンド」を蘇生。
11.「魔導天士 トールモンド」の効果を発動し、墓地の「魔導書」2枚を手札に加える。

墓地の魔法カードを増やしたい場合や、墓地の魔法使い族モンスターに余裕がある場合は、「ネクロの魔導書」で「マジシャンズ・ソウルズ」を蘇生して効果を使用するなど調整して下さい。

「スケープ・ゴート」+発動可能な「魔導書」

1.相手ターンに「スケープ・ゴート」を発動し、羊トークン4体を特殊召喚する。
2.羊トークンx2→「崔嵬の地霊使いアウス
3.バトルフェイズ、「崔嵬の地霊使いアウス」で自爆特攻
4.「崔嵬の地霊使いアウス」の効果で「魔導召喚士 テンペル」をサーチ
5.(「魔導書」を使用しつつ)メインフェイズ2に「魔導召喚士 テンペル」を召喚し、効果で「魔導天士 トールモンド」を特殊召喚
6.「魔導天士 トールモンド」+羊トークンx2→「神聖魔皇后セレーネ」
7.「神聖魔皇后セレーネ」に魔力カウンターを乗せる。
8.相手メインフェイズに、「神聖魔皇后セレーネ」の効果で「魔導天士 トールモンド」を蘇生

自爆特攻を必要としていたり、機能させるための追加条件が多いですが、このルートによって「スケープ・ゴート」から【魔導】デッキ独自の動きに繋げることができるようになったことと、「魔導召喚士 テンペル」を経由すれば「魔導天士 トールモンド」以外でも"光属性または闇属性の魔法使い族・レベル5以上のモンスター"を、代わりに「マスマティシャン」を経由すれば"レベル4以下の魔法使い族モンスター"を、「神聖魔皇后セレーネ」で特殊召喚できるなど拡張性も高いため、今回紹介させていただきます。

おわりに


【魔導】デッキの新たな展開を可能にする2枚の新規、「マジシャンズ・ソウルズ」と「神聖魔皇后セレーネ」の登場が今から待ち遠しいです。
今回は未発売のため構築は載せていませんが、発売後に追記の形か別記事にまとめて載せようと思っています!

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