遊戯王ルール解説 -チェーンのしくみ-

こんにちは、WingTSKです。

今回の記事では、デュエルで発生する機会が多い、遊戯王OCGでの"チェーン"について解説していきます。

"チェーン"というシステム


遊戯王OCGでは、お互いのプレイヤーがそれぞれ効果を使用していき、応酬を繰り広げることがあります。
そういった複雑な処理をスムーズに解決するシステムとして、"チェーン"という仕組みが用いられています。

チェーンを簡単に説明すると「発動に発動を重ねること」となります。
チェーンの工程を図で表すと、上の図のようになります。
図の中心に「チェーン1」から「チェーンX」まで積みあがっていますが、「チェーン1」などと書かれてあるそれぞれのブロックのことを"チェーンブロック"と呼びます。チェーンブロックを積み上げることで、チェーンが組まれていきます。

チェーンブロックについて

効果の発動が行われると、チェーンブロックも1つ作られます。1つのチェーンブロックと1つの効果が対応しているので、複数の効果をひとまとめにして1つのチェーンブロックと扱ったり、1度の発動だけで複数のチェーンブロックに分けて積み上げる、というようなことはありません。

チェーンの組み方と処理

ここからはチェーンの組み方と、その処理について、段階を追いながら解説していきます。

チェーンの最初に発動するカードや効果、つまりどの効果も発動していない段階でカードや効果が発動した場合は「チェーン1」となります。
この「チェーン1」の効果に対して、更に発動するカードや効果があるかをお互いに確認していきます。
ここで更に発動する効果が無かった場合は、「チェーン1」の効果処理を行って処理終了となります。

発動する効果があった場合は、チェーンが発生します。
2番目に発動した効果は「チェーン2」となり、発動した順に乗せチェーンを組んでいきます。
「チェーン2」の効果に対しても、更に発動するカードや効果があるかを「チェーン1」の時と同じように確認し、発動する効果がある場合はチェーンを組んでいきます。
発動できる効果があるのであれば、チェーンはいくらでも組むことができます。
お互いのプレイヤーが更に効果を発動しないという状態となるまで、この手順を続けていきます。


お互いのプレイヤーが更に効果を発動しないという状態となったら発動の確認を終わります。上の図の状況では、4つの効果がチェーンを組んで発動していますので、「チェーン4」まで発動している状態、ということになります。ここまでがチェーンを組む手順となります。


ここからはいよいよチェーンの処理を行います。
チェーンの処理では、先ほどチェーンを組んだそれぞれのチェーンブロックの効果処理を行っていきます。
処理の順番は、最後に発動した効果から、発動した順番とは逆の順番で行っていきます。このことは逆順処理と呼ばれます。
上の図では「チェーン4」まで発動していますので、最初に処理を行うのも「チェーン4」ということになります。
この段階からは、チェーンの処理が終了するまでの間、新しく効果を発動することはできません。


それでは効果処理を行います。
OCGには様々なタイプのカードの効果があるので、どこかのタイミングで触れていきたいと思っています。


1つのチェーンブロックの処理が終わると、次のチェーンブロックの処理に移ります。図では、次は「チェーン3」ということになります。
同じように「チェーン1」まで、チェーンに乗っているすべてのチェーンブロックの処理を行います。


全ての効果の処理が終わると、チェーンの処理は終了です。
この後で新しく効果が発動した場合は、改めてチェーンを組んでいきます。

おさらい

今回のおさらいということで、対戦の一部を切り取ってチェーンの工程を確認していきます。


まず、プレイヤーAが「グリモの魔導書」を発動し、


それにチェーンして、プレイヤーBが「灰流うらら」の効果を発動しました。


更にプレイヤーAが「神の通告」をチェーンしています。


お互いにチェーンする効果が無かったので発動の確認は終わります。


チェーンの処理に入ります。逆順処理となるため、最後に発動したチェーン3の「神の通告」から処理を行います。


神の通告」で「灰流うらら」の発動が無効になりました。


発動が無効になった場合、そのチェーンブロックの処理は行われません。


次に、チェーン1の「グリモの魔導書」の効果処理を行っています。

これでチェーンの処理が終了しました。

チェーンの処理が終わったので、新たな効果を発動できます。
このタイミングで、プレイヤーBが「マインドクラッシュ」を発動しようとしています。
その場合は「マインドクラッシュ」がチェーン1となり、改めてチェーンを組んでいきます。

こんな感じで、デュエルは続いていきます。

おわりに

今回は、遊戯王OCGでの"チェーン"について解説しました。
遊戯王OCGでは頻繁に発生しますが、"チェーン"という概念はゲーム特有の概念で、実生活ではあまりなじみがないものです。
そういう意味では「イメージしづらい」部分だと思っています。
今回の記事で"チェーン"がどういった手順で行われているのか、そのイメージが伝わっていれば、あるいはイメージする助けになっていれば幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

追伸:今回初めてブログでのルール解説記事にチャレンジしました。
至らない部分も多々あったとは思いますが、今後もいろいろとルール解説記事を書いていこうと考えています。
良かった点や悪かった点があれば(もちろんそれ以外でもぜひ)コメントよろしくお願いします!

改めて、読んでいただきありがとうございました。

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